2026-07-08(水)配信
セキュリティ脅威情報
■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
KEVAdobe ColdFusionにおけるパストラバーサル脆弱性
📰 過去報告:7/1
Adobe ColdFusionにパストラバーサル(ディレクトリトラバーサル)の脆弱性が存在し、攻撃者がこれを利用することで、現在のユーザー権限で任意のコードを実行できる可能性がある。本脆弱性は既に悪用が確認されており、CISAのKEVカタログに追加された。CISAは2026年7月10日までの対応を推奨している。
7/1報告の同製品に関するアップデートに続き、新たな脆弱性が公表されKEVに追加されました。同じAdobe ColdFusionを利用中の環境では、速やかなパッチ適用などの対応が推奨されます。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISAの既知悪用脆弱性リスト(KEV)に掲載された、Adobe ColdFusionにおける任意のコード実行が可能な脆弱性であるため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃が成功した場合、システム上で任意のコードが実行され、機密情報の漏洩やシステムの乗っ取り、さらなる攻撃の踏み台にされる恐れがある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従い、速やかにパッチ適用等の緩和策を実施すること。また、CISAのBOD 26-04ガイダンスに基づき、資産のインターネット公開状況を評価し、適切なパッチ適用を行う必要がある。
KEVJoomlack Page Builderにおける不適切なアクセス制御の脆弱性
📰 過去報告:7/4
Joomlack Page Builderにおいて、不適切なアクセス制御の脆弱性が確認された。認証されていない攻撃者が、任意のファイルをアップロードすることで、遠隔からコードを実行(RCE)できる可能性がある。本脆弱性は既に悪用が確認されており、CISAは2026年07月10日までの対応を推奨している。
7/4報告のJoomla用プラグインの事例と同様、Webサイト構築ツールにおける任意ファイルアップロードの脆弱性が狙われています。CMS環境を利用中の組織は、プラグイン類のアップデート状況を今一度ご確認ください。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISAの既知悪用脆弱性リスト(KEV)に掲載された、Joomlack Page Builderにおける任意のファイルアップロードおよびリモートコード実行の脆弱性であるため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃が成功した場合、遠隔から任意のコードが実行され、Webサイトの乗っ取りやサーバーの制御権を奪われる危険性がある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従い、速やかに修正プログラムを適用すること。また、CISAのBOD 26-04ガイダンスに基づき、資産のインターネット露出状況を評価し、適切なパッチ適用を行うこと。
KEVLangflowにおける認証バイパスの脆弱性
Langflowにおいて、ユーザー制御キーによる認証バイパスの脆弱性が確認された。認証済みの攻撃者が、リクエスト内で被害者のフローIDを指定することで、他ユーザーに属する任意のフローを実行できる。悪用が確認されており、CISAは2026年07月10日までの対応を推奨している。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISAの既知悪用脆弱性リスト(KEV)に掲載された、Langflowにおける認証バイパスおよび任意のフロー実行の脆弱性であるため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃者が他ユーザーのフローを不正に実行し、機密情報の漏洩や不正な処理の実行が行われる可能性がある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従って緩和策を適用すること。また、CISAのBOD 26-04(リスクに基づくセキュリティアップデートの優先順位付け)および「フォレンジックトリアージ要件」に従い、クラウドサービス等の利用状況を確認し、必要に応じて利用停止等の措置を検討すること。
■ 脅威動向
脆弱性EGroupwareにおける認証回避およびリモートコード実行の脆弱性
📰 過去報告:7/5
EGroupwareにおいて、認証回避を伴うリモートコード実行(RCE)の脆弱性が確認された。本脆弱性は、SmallPartMediaRecorderコンポーネントにおける不適切な認可チェック、およびファイル操作機能におけるパストラバーサルに起因する。攻撃者は、細工されたリクエストにより認可をバイパスし、任意のファイルの読み書きを行うことが可能である。これを組み合わせることで、システム設定ファイル(header.inc.php)を改ざんし、サーバー上で任意のコードを実行させることで、システム全体の乗っ取りに至る恐れがある。ユーザーによる自己登録が有効な場合、認証なしで悪用される可能性があるため極めて重大である。
最近報告されている他の認証バイパスやRCEの脆弱性と同様に、本件もシステム乗っ取りに直結する深刻な内容です。外部公開している環境では特に警戒し、早急なアップデート等の対策を検討してください。
対象ソフト
EGroupwareは、グループウェア機能を提供するオープンソースのWebアプリケーションであり、主に企業や組織内でのコラボレーションやリソース管理に使用される。
影響
攻撃成功時、サーバー上での任意のコード実行、システム設定の改ざん、機密ファイルの読み取り、およびシステム全体の完全な制御権の奪取が発生する可能性がある。
対応策
ベンダーより修正版が提供されている。egroupware/egroupwareをバージョン 26.2.20260224 または 23.1.20260224 以降にアップデートすること。
Google Dialogflow CXの脆弱性「Rogue Agent」
Dialogflow CXの「Code Blocks」機能が利用する共有実行環境において、隔離が不十分であったために発生した脆弱性です。攻撃者はコード実行環境のファイルを上書きすることで、同一プロジェクト内の全エージェントの処理に不正なコードを注入可能でした。
主要なTTP
共有実行環境内の設定ファイル(code_execution_env.py)に対する書き込み権限の悪用
不正なPythonコードの注入による会話データの窃取およびフィッシングメッセージの送信
環境の制限を回避した外部通信およびメタデータサービス(IMDS)へのアクセス
対象となる組織・利用者
Dialogflow CXの「Playbooks」および「Code Blocks」機能を使用してAIチャットボットを構築しているGoogle Cloudユーザー。
推奨される防御アクション
エージェントの編集権限(dialogflow.playbooks.update)を持つロールやアカウントの監査
過去のDATA_WRITE監査ログを確認し、不審なプレイブック更新がないか調査
Cloud Loggingにて、不正なCode Blockに起因するエラーや例外が発生していないか確認
各エージェントのPlaybook設定を開き、承認していないCode Blockが含まれていないか確認
Android向け銀行詐欺ツール「RedWing」がMaaSとして流通
RedWingは、Telegramを通じてサブスクリプション形式で提供されるAndroid向け銀行詐欺マルウェアです。正規ストアを装ったフィッシングサイトからインストールを誘導し、Androidのユーザー補助(Accessibility)機能やSMS権限を悪用して端末を遠隔制御します。
主要なTTP
正規ストアを模したフィッシングサイトによるサイドローディング誘導
Androidユーザー補助機能の悪用による画面読み取り・遠隔操作
銀行アプリ等の画面に偽のログイン画面(オーバーレイ)を表示する
SMSの読み取りおよびキャリアコードを用いた通話転送設定
対象となる組織・利用者
金融機関や暗号資産サービスを利用するユーザーを抱える組織、およびモバイルデバイスを業務利用する環境。
推奨される防御アクション
MDM等で公式ストア以外からのアプリインストール(サイドローディング)を禁止する
「ユーザー補助」権限や「デフォルトSMSアプリ」権限を不審に要求するアプリを監視・制限する
不審なリンクやSMS経由のアプリ更新を警戒するよう従業員へ教育する
■ 注目事例
陸自USBメモリのマルウェア感染事例と教訓
陸上自衛隊で、災害派遣対応時に調達されたUSBメモリからマルウェアが検知されました。使用開始から約10か月間、ウイルスチェックの規則が遵守されないまま運用され、極秘情報を扱うシステムを含む複数の端末に接続されていたことが報じられています。なお、現時点で情報の外部流出やシステムへの拡散は確認されていないと公表されています。
攻撃手法(確認済み)
外部から調達したUSBメモリに、納品段階でマルウェアが混入していた。当該USBメモリを業務端末に接続したことで感染が拡大した。
攻撃手法(推測)
ECサイト等を通じて流通する安価な偽装USBメモリを調達した結果、製造段階でバックドアやマルウェアが仕込まれていた可能性が考えられます。また、セキュリティソフトの設定でUSBメモリの検査が除外されていたことが、長期にわたる検知遅延の要因になった可能性があります。
自組織チェックポイント
業務で使用するUSBメモリの調達元は信頼できる正規ルートか
USBメモリ接続時に自動でウイルススキャンが実行される設定になっているか
セキュリティソフトの除外設定にUSBメモリが含まれていないか
システム間でのデータ受け渡しにUSBメモリ以外の安全な手段を検討できないか
庄内町立図書館、委託先への不正アクセスによる情報漏洩の可能性を公表
庄内町立図書館は、システム開発を委託している株式会社YCC情報システムがサイバー攻撃を受けたことに伴い、同社のサーバー内に保管されていた図書館のシステム構築時データが閲覧された可能性があると公表しました。現時点で情報の流出は確認されていませんが、町は対象者への個別通知や問い合わせ窓口の設置等の対応を進めています。
攻撃手法(確認済み)
委託先であるYCC社のファイルサーバーに対するサイバー攻撃による不正アクセス。具体的な侵入経路は公表文からは不明。
攻撃手法(推測)
ランサムウェア等の攻撃によりファイルサーバーが侵害されたと考えられます。攻撃者が内部ネットワークへ侵入し、権限を奪取した後にファイルサーバーへ到達した可能性があります。
自組織チェックポイント
委託先に預けているデータ(特に古い構築データやバックアップ)の所在を把握しているか
委託先との契約において、セキュリティインシデント発生時の報告義務や損害賠償範囲が明確か
委託先で発生したインシデントが自社の個人情報に及ぼす影響を定期的に評価しているか
委託先からのデータ返却や廃棄が適切に行われているか
■ レポート・解説
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この内容は 2026-07-08 に配信されました。