2026-07-11(土)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
Injective LabsのSDKが改ざん、仮想通貨を窃取
📰 過去報告:7/4
Injective LabsのGitHubリポジトリが侵害され、悪意あるコードが混入したnpmパッケージが公開されました。このパッケージは、暗号資産ウォレットの秘密鍵やシードフレーズを窃取する機能を備えており、関連する17のパッケージにも影響が及んでいます。
7/4報告の他社事例と同様、開発環境やエコシステムを狙った悪意あるnpmパッケージの公開が続いています。依存関係の確認と不審なパッケージの排除を徹底してください。
なぜご自身の組織で確認すべきか公式GitHubが侵害され、悪意あるコードが混入したnpmパッケージが公開されたサプライチェーン攻撃であり、開発環境での即時確認とアップデートが必要です。
Progress社、ShareFileの脆弱性で緊急停止を要請
Progress Software社は、同社のファイル共有製品「ShareFile」のStorage Zone Controllerにおいて、深刻な外部からのセキュリティ脅威が確認されたとして、顧客に対し該当サーバーの緊急停止を要請しました。現時点で具体的な攻撃内容や背後の攻撃者は公表されておらず、調査が継続されています。
なぜご自身の組織で確認すべきかProgress社がファイル共有製品「ShareFile」において深刻な脅威を検知し、サーバーの緊急停止を要請しているため、利用企業は即時の対応が必要です。
攻撃手法(確認済み)
公表文では「信頼できる外部からのセキュリティ脅威」への対応とされており、具体的な手口は非公開です。
攻撃手法(推測)
パッチ適用ではなくサーバーの緊急停止が指示されていることから、現時点で修正パッチが存在しないゼロデイ脆弱性の悪用、または認証情報の漏洩等、パッチでは解決できない深刻な侵害が発生している可能性があります。
自組織チェックポイント
自社環境で ShareFile Storage Zone Controller を運用していないか確認する
運用している場合、直ちにベンダーの指示に従いサーバーを停止する
サーバーのログを保全し、不審な .aspx ファイルや見覚えのないフォルダがないか確認する
今後のベンダーからの公式発表を注視し、再稼働の判断を待つ

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■ 脅威動向
脆弱性File Browserにおける認証フックのOSコマンドインジェクション脆弱性
📰 過去報告:7/8
File Browserの「Hook Authentication」機能において、認証時に外部シェルコマンドを呼び出す際、ユーザー入力(ユーザー名やパスワード)が適切にサニタイズされずコマンド文字列に挿入される脆弱性が存在します。認証されていないリモートの攻撃者が、ログイン画面の入力フィールドに細工した文字列を送信することで、サーバー上で任意のOSコマンドを認証なしで実行可能です(Pre-Authentication RCE)。本脆弱性は極めて深刻であり、インターネットに公開されているインスタンスでは即座にサーバーが乗っ取られるリスクがあります。
類似の認証回避やリモートコード実行の脆弱性が相次いで報告されています。本件も認証なしでサーバーが乗っ取られる極めて深刻な脆弱性であるため、利用環境では早急なアップデートが必要です。
対象ソフト
File Browserは、サーバー上のファイルをブラウザ経由で管理・操作するためのオープンソースのファイル管理プラットフォームです。
影響
攻撃成功時、File Browserプロセスを実行している権限で任意のOSコマンドが実行されます。これにより、サーバー上の全ファイルの読み取り・改ざん、バックドアの設置、内部ネットワークへの侵入など、サーバーの完全な侵害につながる恐れがあります。
対応策
2.63.6 以降のバージョンへアップデートしてください。また、認証フック機能の設定を確認し、必要に応じて無効化することを推奨します。
脆弱性AuthorizerにおけるOAuth2トークン漏洩を伴うオープンリダイレクトの脆弱性
Authorizerの /authorize エンドポイントにおいて、redirect_uri パラメータに対する検証が不足している脆弱性が存在します。攻撃者は細工したリンクをログイン中のユーザーにクリックさせることで、OAuth2のアクセストークン、IDトークン、リフレッシュトークンを攻撃者が制御するURLへ転送させることが可能です。この脆弱性は、認証済みユーザーのなりすましにつながる重大な問題であり、CVSSスコアは9.3(Critical)と評価されています。
対象ソフト
Authorizerは、認証および認可機能を容易に実装するためのオープンソースの認証プラットフォームです。
影響
攻撃者が被害者のトークンを窃取し、被害者になりすましてシステムへアクセスすることが可能になります。被害者のブラウザが自動的にリダイレクトを行うため、ユーザーの操作はリンクをクリックするだけで完結します。
対応策
0.0.0-20260409051328-bd3f5baf6d3d 以降のバージョンへアップグレードしてください。また、コードレベルでは redirect_uri に対して IsValidOrigin による検証処理を追加する必要があります。
WP-SHELLSTORM:WordPress標的の攻撃網
「WP-SHELLSTORM」と呼ばれる攻撃グループが、WordPressやJoomlaの既知のプラグイン脆弱性を悪用し、大量のサイトにバックドア(webshell)を設置して不正アクセス権を販売する活動を展開しています。
主要なTTP
FOFA等の検索エンジンを用いた脆弱なサイトの自動スキャン
WordPress/Joomlaの既知のプラグイン脆弱性(CVE-2026-3844等)の悪用
BestShellベースの難読化されたwebshellの設置
SNOWLIGHTドロッパーによるVShellバックドアの導入
管理サーバーの公開による運用情報の漏洩
対象となる組織・利用者
WordPressやJoomlaを運用する組織、特にプラグインの更新が遅れている環境。
推奨される防御アクション
WordPress/Joomlaプラグインの最新版へのアップデート(特にBreeze, JCE)
公開サーバー上の不要なディレクトリやファイルの確認・削除
[kworker/X:Y] 等の不審なプロセス名の監視
管理インターフェースのインターネットからの隔離
新RAT「MODBEACON」の脅威
MODBEACONは、Rustで記述されたモジュール型のRATです。gRPCストリーミングを用いた暗号化通信や、Xray/V2Rayのトランスポート層を流用したC2通信により、高度な検知回避能力を備えています。
主要なTTP
SEOポイズニングを用いた不正なソフトウェアインストーラーの配布
メモリ常駐型のマルウェア実行
gRPCトンネルストリーミングによる暗号化C2通信
プラグインベースのアーキテクチャによる機能拡張
タスクスケジューラを用いた永続化
対象となる組織・利用者
SEOポイズニングの標的となりやすいソフトウェアを利用する組織、およびアジア地域で活動する技術
教育
政府関連機関。
推奨される防御アクション
信頼できないソースからのソフトウェアダウンロードを禁止する
エンドポイントでの不審なネットワーク通信(gRPC関連)を監視する
タスクスケジューラに登録された不審な実行ファイルを定期的に監査する
従業員に対し、検索結果からのソフトウェアダウンロードのリスクを教育する
■ 注目事例
日本理学療法士協会、会員情報漏洩を確認
公益社団法人日本理学療法士協会は、福利厚生として導入しているアフラック生命保険のシステムが不正アクセスを受け、同協会会員の個人情報が漏洩したことを確認しました。アフラック生命は6月25日に不正アクセスを検知し、当該システムを停止する措置を講じています。
攻撃手法(確認済み)
公表情報からは不明。第三者による不正アクセスとのみ記載。
攻撃手法(推測)
委託先や連携先を狙ったサプライチェーン攻撃、あるいは外部公開システムへの不正侵入が行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
委託先やSaaS提供元からセキュリティ事故の通知を受けた際の連絡フローが整備されているか
自社が保有する個人情報を委託先に預けている場合、その委託先のセキュリティ対策状況を定期的に確認しているか
従業員に対し、取引先を騙った不審な連絡やメールへの注意喚起を行っているか
明治大学、委託先サイトへの不正アクセスによる情報漏洩の可能性
📰 過去報告:7/4
明治大学は、同大の事業会社である株式会社明大サポートの委託先である加賀ソルネット株式会社において、運営する販売サイトへの不正アクセスが発生したと公表しました。これにより、同サイトを利用した学生855名の個人情報が漏洩した可能性があります。大学側のシステムへの影響は確認されていません。
7/4報告の他社事例と同じく、加賀ソルネットへの不正アクセスに起因する情報漏洩の可能性が明治大学でも公表されました。同社のサービスを利用している組織は、自組織への影響の有無を確認してください。
攻撃手法(確認済み)
公表文では委託先サイトへの第三者による不正アクセスとされていますが、具体的な侵入手口については明記されていません。
攻撃手法(推測)
ECサイトを標的とした不正アクセスであることから、Webアプリケーションの脆弱性(SQLインジェクションやOSコマンドインジェクション等)を突いた攻撃、あるいは管理画面への不正ログインなどが想起されます。
自組織チェックポイント
委託先やSaaS等の外部サービス利用時、セキュリティ基準の確認を行っているか
複数のサービスで同一のパスワードを使い回していないか
サービス利用者が不審な連絡を受けた際の相談窓口やフローを周知しているか
パスワードの使い回しリスクを従業員や学生に定期的に啓発しているか
村田土地建物、親会社IT環境の不正アクセスにより個人情報漏洩
村田土地建物は、親会社である村田製作所のIT環境に対する不正アクセスにより、同社が取り扱う自動車保険契約者の一部個人情報が漏洩したと公表しました。氏名や証券番号などが対象ですが、連絡先や決済情報は含まれていないとしています。
攻撃手法(確認済み)
親会社である村田製作所のIT環境への不正アクセス。具体的な侵入経路については公表情報からは不明。
攻撃手法(推測)
再発防止策として認証方式の強化や権限管理の徹底が挙げられていることから、VPN等のリモートアクセス環境における認証情報の漏洩、または管理権限の不正奪取による侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
VPNやクラウド管理画面へのアクセスに多要素認証(MFA)を適用しているか
特権IDの利用状況をログ監視し、異常なアクセスを検知できる体制にあるか
グループ会社間でのネットワーク接続において、最小権限の原則に基づいたアクセス制御がなされているか
外部公開しているシステムに対し、定期的な脆弱性診断を実施しているか

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この内容は 2026-07-11 に配信されました。