2026-07-14(火)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
ServiceNow AI PlatformにRCE脆弱性
ServiceNowは、同社の「ServiceNow AI Platform」において、認証なしでコード実行が可能な深刻な脆弱性(CVE-2026-6875)を修正したと公表しました。CVSSv4.0のベーススコアは9.5(クリティカル)と評価されています。
なぜご自身の組織で確認すべきか広く普及しているSaaSプラットフォーム「ServiceNow」において、認証なしでリモートコード実行が可能な極めて深刻な脆弱性が公開されたため。
KEVCisco IOSにおけるクロスサイトリクエストフォージェリの脆弱性
📰 過去報告:7/8
Cisco IOS 12.4に複数のクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)の脆弱性が存在し、遠隔の攻撃者が任意のコマンドを実行できる可能性がある。具体的には、特定のURIに対して細工されたリクエストを送ることで、権限昇格や設定変更を伴うコマンドが実行される恐れがある。CISAは本件を悪用が確認された脆弱性としてKEVカタログに追加しており、2026-07-16までの対応を推奨している。
7/8報告のAdobe製品と同様、本件もCISAのKEVカタログに追加された悪用済みの脆弱性です。Cisco製品の脆弱性公表も続いており、該当環境を利用している場合は速やかな対応が推奨されます。
なぜご自身の組織で確認すべきかCISAの既知悪用脆弱性リスト(KEV)に掲載された、Cisco IOSにおける任意のコマンド実行が可能な脆弱性であるため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃が成功した場合、認証された管理者のセッションを悪用され、ルーター等のネットワーク機器上で任意のコマンドが実行される可能性がある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従い、適切な緩和策を適用すること。また、CISAのBOD 26-04ガイダンスに基づき、資産のインターネット公開状況を評価し、パッチ適用や対策を優先的に実施すること。緩和策が適用できない場合は製品の使用停止を検討すること。
ブラウザ拡張機能ModHeaderの不正コード問題
ChromeおよびEdge向けの人気拡張機能「ModHeader」に、閲覧履歴を収集する隠し機能が組み込まれていたことが判明しました。GoogleとMicrosoftは当該拡張機能をストアから削除しました。収集機能は更新により有効化される仕組みでしたが、現時点で悪用の事実は確認されていません。
なぜご自身の組織で確認すべきか広く利用されているブラウザ拡張機能「ModHeader」に不正コードが混入したサプライチェーン汚染事案であり、即時の利用停止と調査が必要なため。

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■ 脅威動向
脆弱性FacturaScriptsにおける2FA認証バイパスの脆弱性
📰 過去報告:7/11
FacturaScriptsの2要素認証(2FA)処理において、認証バイパスの脆弱性が存在します。当該エンドポイントにはレート制限やパスワード検証、CSRF保護が欠如しており、攻撃者はターゲットのユーザー名を知るだけで、ブルートフォース攻撃により2FAを突破し、アカウントを乗っ取ることが可能です。PoCも公開されており、悪用されるリスクが極めて高い重大な脆弱性です。
7/11報告のFile Browserの事例など、認証プロセスの不備を突いた深刻な脆弱性の公表が続いています。認証機能を持つ外部公開システムにおいては、適切なアクセス制限やパッチ適用を徹底してください。
対象ソフト
FacturaScriptsは、請求書管理や会計業務を行うためのオープンソースのERP/CRMソフトウェアです。
影響
攻撃成功時、対象ユーザーのアカウントが完全に乗っ取られ、機密情報の閲覧、データの改ざん、管理者権限の悪用、および特定アカウントに対するサービス拒否(DoS)攻撃が行われる可能性があります。
対応策
FacturaScriptsをバージョン 2026.3 以降にアップデートしてください。また、開発元が提示する修正パッチ(認証ステップの検証追加、レート制限の適用、CSRFトークン検証の追加、検証ウィンドウの縮小)を適用することが推奨されます。
AIエージェントの記憶を改ざんする攻撃「MemGhost」
MemGhostは、AIエージェントが受信したメール内の悪意ある指示を、エージェント自身の長期記憶ファイルに「事実」として書き込ませる攻撃手法です。一度記憶されると、その後のセッションにおいてもエージェントの判断や回答を操作し続ける永続的な影響を持ちます。
主要なTTP
メール経由でのプロンプトインジェクション
エージェントの記憶ファイル(MEMORY.md等)への直接書き込み
攻撃モデルによる、検知を回避しつつ記憶を汚染するメールの自動生成
対象となる組織・利用者
メールの読み取り機能や、外部からの入力を長期記憶として保持する機能を持つAIエージェントやAIアシスタントを導入している組織。
推奨される防御アクション
外部からのメールは、記憶やファイル操作権限を持たない「リーダー用エージェント」で処理し、要約のみをメインエージェントに渡す
AIエージェントが記憶を書き換える際、ユーザーへの確認を必須にする
エージェントの記憶ファイルに対する定期的な監査と不審な変更の監視
macOSを標的とする新マルウェア「CrashStealer」
CrashStealerは、Appleの公証(Notarization)を受けたドロッパーを使用するmacOS向けの新しい情報窃取マルウェアです。パスワードのローカル検証や、ブラウザ、暗号資産ウォレット、パスワードマネージャー等の広範なデータ窃取機能を備えています。
主要なTTP
Apple公証済みドロッパーによるGatekeeper回避
GitHubからの段階的なペイロード取得
ローカルでのログインパスワード検証
AES-GCMによる収集データの暗号化
LaunchAgentによる永続化
対象となる組織・利用者
macOSデバイスを業務利用している組織および個人ユーザー。
推奨される防御アクション
信頼できないソースからのアプリインストールを厳格に制限
エンドポイントセキュリティ製品(EDR)による不審なプロセス実行の監視
GitHub等の外部リポジトリへの不審な通信のブロック
■ 注目事例
🔄 [続報] JCOM、メールシステム不正アクセスで約259万人分が漏えい
📰 過去報告:7/7
JCOM株式会社は、KDDIのISP事業者向けメール基盤に対する不正アクセスにより、同社顧客および取引先ケーブルテレビ事業者の顧客、計約259万名分のメールアドレスが漏えいしたと発表しました。KDDIが導入していた第三者製ソフトウェアの脆弱性が悪用されたもので、2026年5月中旬から発生していました。
7/7報告のKDDIメールシステム不正アクセスに関連し、JCOMでも約259万人分のメールアドレス漏洩が判合しました。第三者製ソフトウェアの脆弱性悪用が原因とされています。
攻撃手法(確認済み)
KDDIが導入していた第三者製ソフトウェアの脆弱性を悪用されたことによる不正アクセス。
攻撃手法(推測)
当該ソフトウェアの脆弱性が修正されないまま放置されていたか、あるいは未知の脆弱性(ゼロデイ)が突かれたと考えられます。
自組織チェックポイント
サプライチェーン経由で利用している外部システムの脆弱性情報を定期的に確認しているか
外部ベンダーが提供するシステムに依存している場合、セキュリティ情報の共有体制が確立されているか
万が一の漏えい時に備え、顧客への通知フローやパスワードリセットの手順を策定しているか
自社システムにおいて、不要なソフトウェアや古いコンポーネントが稼働していないか
日本交通、不正アクセスにより一部システム停止
📰 過去報告:7/12
日本交通は、社内システムに対する外部からの不正アクセスおよびマルウェア感染を確認したと公表しました。これにより、配車予約システムや電話配車サービスを含む一部システムが一時停止しています。現在、専門機関による調査が進められており、現時点で個人情報の流出は確認されていません。
7/12報告の他社事例と同様、不正アクセスに伴うシステム停止が発生しています。外部からの侵入やマルウェア感染への警戒と、早期の検知・復旧体制の整備が重要です。
攻撃手法(確認済み)
外部からの不正アクセスおよびマルウェア感染。詳細は調査中。
攻撃手法(推測)
週末の未明に発生している点や、マルウェア感染を伴うシステム停止であることから、VPN機器や公開サーバの脆弱性を突いた侵入、あるいはVPN等の認証情報が侵害されたことによる不正ログインの可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているVPN機器やネットワーク機器に最新パッチが適用されているか
VPN等のリモートアクセス環境に多要素認証(MFA)が導入されているか
不審な通信を検知・遮断できるEDR/NDR等の監視体制が整っているか
万が一の事態に備え、バックアップデータがネットワークから隔離された状態で保存されているか
🔄 [続報] アフラック生命、不正アクセスFAQを公開
📰 過去報告:7/12
アフラック生命保険は、契約者専用サイトへの不正アクセスによる個人情報漏えい事案に関し、FAQを公開しました。6月25日にシステムCPUの高負荷を検知したことで不正アクセスが発覚しており、現在も原因と影響範囲の調査が続いています。
7/12報告の不正アクセス事案の続報。アフラック生命がFAQを公開し、6/25にCPU高負荷を検知したことで発覚した経緯などが明らかになりました。現在も原因や影響範囲の調査が継続しています。
攻撃手法(確認済み)
公表文では『第三者からの不正アクセス』とのみ記載。詳細な手口は調査中。
攻撃手法(推測)
システムでCPU高負荷が検知されていることから、攻撃者がリソースを大量消費するツール(マイニング、大量データ抽出、またはDDoS攻撃の踏み台化など)を稼働させた可能性があります。
自組織チェックポイント
システムの異常なCPU負荷を検知する監視体制があるか
外部公開しているWebサイトやAPIの脆弱性診断を定期的に実施しているか
認証情報やセッション管理が適切に行われているか
ログの監視により不審なアクセスを早期発見できるか
リンドスポーツ、委託先の不正アクセスによる情報流出の可能性
株式会社リンドスポーツは、2014年までFAX送信業務を委託していた日本テレネット株式会社にて発生したサイバー攻撃により、当時の顧客情報3,075件が流出した可能性があると公表しました。現時点で情報の不正利用は確認されていませんが、対象は2014年6月時点の顧客情報に限られます。
攻撃手法(確認済み)
委託先である日本テレネット株式会社のサーバに対するサイバー攻撃。具体的な侵入経路は公表情報からは不明。
自組織チェックポイント
外部委託先における個人情報の保管状況を定期的に確認しているか
委託契約終了後の不要な個人データが委託先に残存していないか
委託先選定時および契約更新時にセキュリティ基準のチェックを行っているか
■ レポート・解説
2026年6月のセキュリティ動向まとめ
ScanNetSecurityが2026年6月のセキュリティインシデント動向を総括しました。不正アクセスによる大規模な情報漏えい事案が複数発生し、特にISP向けメールシステムや顧客情報の所在不明といった数千万件規模の被害が目立つ月となりました。
発行元:ScanNetSecurity
注目理由:2026年6月に発生した大規模な情報漏えい事案の傾向を把握でき、特に不正アクセスや委託先での不適切な廃棄処理など、注意すべき脅威の全体像を確認できます。
入手方法:https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/07/14/55698.html
AIエージェント時代のID管理と安全な接続
Okta社のCEOトッド・マッキノン氏が、AIエージェントの普及に伴う企業課題について言及しました。多くの企業が社内のAIエージェントの稼働状況を把握できていない現状を指摘し、今後は異なるシステム間を安全に接続・管理する重要性が高まると強調しています。
週刊セキュリティまとめ:ShareFileの脅威、Citrix Bleed 2等
2026年7月第2週の主要なセキュリティニュースをまとめた週刊レポートです。ShareFileのストレージコントローラーに対する脅威、Citrix Bleed 2の悪用によるランサムウェア被害、AIコーディング支援ツールを悪用した攻撃手法(HalluSquatting)などが報じられています。

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この内容は 2026-07-14 に配信されました。