2026-07-26(日)配信

セキュリティ脅威情報

■ 脅威動向
脆弱性OpenAMにおける未認証リモートコード実行の脆弱性
📰 過去報告:7/20
OpenAMの遠隔認証エンドポイント(/authservice)において、任意のJavaクラス名を指定するXML要素を受け入れ、サーバー側で検証なしにロードおよびインスタンス化する脆弱性が存在する。デフォルト設定では未認証でアクセス可能であり、攻撃者はリモートからサーバー上で任意のコードを実行することができる。本脆弱性により、影響を受けるサーバーの完全な乗っ取りにつながる危険性がある。
7/20 報告の Adobe Commerce 事案と同様、未認証でリモートから任意コードが実行可能な極めて深刻な脆弱性です。影響を受ける環境を利用中の場合は速やかな対応が必要です。
対象ソフト
OpenAMは、オープンソースのアクセス管理およびシングルサインオン(SSO)プラットフォームであり、企業の認証基盤やアイデンティティ管理システムとして広く利用されている。
影響
攻撃者が認証なしにサーバー上で任意のコードを実行可能となり、サーバーの完全な制御権の奪取やシステム内の機密情報の漏洩・改ざん、サービス停止などの重大な被害が生じる。
対応策
16.1.2以降にアップグレードすること。また、一時的な緩和策として、sunRemoteAuthSecurityEnabledを有効化してリモート認証セキュリティトークンを要求するか、パッチ適用まで/authserviceへの外部ネットワークアクセスを制限またはブロックすることが推奨される。
脆弱性Microsoft KiotaにおけるOpenAPI定義に起因するコマンドインジェクションの脆弱性
📰 過去報告:7/23
Microsoft Kiotaの `kiota info` コマンドにおいて、信頼できないOpenAPI定義に含まれる `x-ms-kiota-info` 拡張から `dependencyInstallCommand` を読み込み、ツールの推奨インストールコマンドとしてそのまま表示・実行してしまう脆弱性が存在する。攻撃者によって細工されたOpenAPI定義を使用した場合、開発者が推奨コマンドを手動で実行するか、VS Code拡張機能の自動処理を介して任意のシェルコマンドが実行され、リモートコード実行(RCE)につながるおそれがある。
7/23 報告の事例と同様、Microsoft 関連ツールにおけるコマンドインジェクション脆弱性が公表されました。開発環境や関連ツールの安全な利用・更新を徹底してください。
対象ソフト
Microsoft Kiotaは、OpenAPI定義からAPIクライアントを生成するための開発者向けツールおよびVS Code拡張機能である。
影響
攻撃者によって細工されたOpenAPI定義を読み込ませることで、開発者のワークステーションやCI環境上で任意のコマンドが実行され、システムが乗っ取られるおそれがある。
対応策
Microsoft.OpenApi.KiotaおよびMicrosoft.OpenApi.Kiota.Builderをバージョン1.32.5以降にアップグレードすること。また、対応するKiota VS Code拡張機能も最新版に更新すること。
脆弱性serovalにおける型混同に起因するデシリアライゼーションの脆弱性
serovalの `seroval.fromJSON()` メソッドにおいて、型混同の脆弱性が存在する。攻撃者によって制御されたJSON入力を処理する際、Promiseの制御ノードが内部のプロミスリゾルバレコードを適切に検証しないまま、一般的なデシリアライゼーション参照テーブルの値に対して処理を実行してしまう。プラグインが有効な状態で信頼できないJSONをデシリアライズするアプリケーションにおいて、意図しない副作用を引き起こす可能性がある。下流のサーバーフレームワークと組み合わせて使用された場合、リモートコード実行やサーバーの侵害につながるおそれがある。
対象ソフト
JavaScript/TypeScript環境におけるオブジェクトやプリミティブのシリアライズおよびデシリアライズを行うライブラリであり、Webアプリケーションやフレームワークのデータ転送などで利用される。
影響
信頼できないJSONデータのデシリアライズ時に攻撃者が制御するメソッドが意図せず呼び出され、プラグインの構成やフレームワークの利用状況によっては、リモートコード実行やサーバー側の重大なセキュリティ侵害を引き起こすおそれがある。
対応策
seroval を 1.5.3 以降にアップグレードすること。また、信頼できないクライアントからの入力を受け取る下流プロジェクトにおいては、プラグインのホワイトリスト化や許可するノードタイプの制限などの多層防御を検討すること。
GitLabにRCE脆弱性、実証コード公開
RubyのJSONパーサー「Oj」に含まれる2つのメモリ破壊の脆弱性と、GitLabのノートブックレンダラーの処理を組み合わせることで、プロジェクトへプッシュ可能な認証済みユーザーがサーバー上で任意のコードを実行できる問題です。GitLab側は以前パッチを公開していましたが、通常のバグ修正として扱われていました。
主要なTTP
細工したJupyterノートブックのコミットと差分表示によるヒープポインタのリーク
メモリ上のライブラリ位置の特定
コールバックの書き換えによるリモートコード実行(RCE)
対象となる組織・利用者
セルフホスト版(オンプレミス等)のGitLabを運用しているすべての組織。
推奨される防御アクション
GitLabをサポートされている最新の修正バージョン(18.10.8、18.11.5、19.0.2以降)へ速やかにアップグレードする
利用中のGitLab環境のバージョンを確認し、セキュリティ修正が未適用のままになっていないか点検する
Fastjson 1.xに重大なRCE脆弱性、悪用が確認
Java向けJSONライブラリ「Fastjson 1.2.68から1.2.83」に、Spring Boot環境下で悪用可能なリモートコード実行(RCE)の脆弱性(CVE-2026-16723)が確認されました。AutoTypeの有効化やクラスパスガジェットを必要とせず、認証なしでコードが実行される恐れがあります。
主要なTTP
悪意あるJSONリクエスト内の@type値を用いたクラスリソース探索
Spring BootファットJARを通じた外部バイトコードの取得・読み込み
Javaプロセスの権限でのリモートコード実行
対象となる組織・利用者
Fastjson 1.x(1.2.68〜1.2.83)およびSpring Bootを実行しているJavaアプリケーションを運用・開発している組織。
推奨される防御アクション
セーフモードを有効化する(-Dfastjson.parser.safeMode=true の設定、または制限付きビルド 1.2.83_noneautotype の利用)
長期的には Fastjson2 への移行を検討する
直接および間接的な Fastjson 依存関係の洗い出しと、不審な外部接続やプロセス起動の監視
Cl0p、PTC Windchill等の脆弱性悪用で攻撃
ランサムウェアグループ「Cl0p」の関連組織が、インターネットに露出しているPTC WindchillおよびFlexPLMの脆弱性を悪用し、認証なしのリモートコード実行(RCE)とJSPウェブシェルの配置を行っていると報じられています。
主要なTTP
FlexPLMのWSDLエンドポイントにおける認証前情報漏洩の悪用
Windchillのログインサーブレットにおける脆弱性との連鎖
認証なしのリモートコード実行(RCE)
JSPウェブシェル(/Windchill/login/配下)の配置によるファイルシステム列挙とデータ窃盗
対象となる組織・利用者
インターネットに公開されたPTC WindchillやFlexPLMを運用している製造業、自動車産業、航空宇宙、リテールなどの組織。
推奨される防御アクション
該当する脆弱性(CVE-2026-12569等)に対するベンダーパッチの適用
インターネットに露出しているWindchillおよびFlexPLM環境のアクセス制限・外部隔離
ウェブシェルや不審な通信(提供されているIoC等)のログ調査
保険詐欺・リアルタイムアカウント乗っ取り手口
攻撃者は、被害者のログイン情報やOTP(ワンタイムパスワード)をリアルタイムで中継し、正規のサービスポータルへ同時に認証を試みることで、セッション中にアカウントを乗っ取る高度なフィッシング手法(InsureOTP Kitなどを使用)を展開しています。従来の蓄積型から即時型への移行が見られます。
主要なTTP
Google広告の悪用による検索結果からの誘導
GitHub PagesやNetlify等のクラウドサービスを利用した使い捨てインフラ
被害者の入力と同期して正規ポータルを操作するリアルタイムセッション乗っ取り
Telegram BotやバックエンドAPIを用いたリアルタイムなOTPハンドリング
対象となる組織・利用者
オンラインポータルや顧客向けログイン機能を提供するすべての組織、およびブランドの悪用(検索広告やフィッシングサイト)リスクに直面している企業。
推奨される防御アクション
自社ブランドを悪用した不審なスポンサー広告や類似ドメインのモニタリング
フィッシングサイトや使い捨てクラウドインフラへの迅速な対策実施
リアルタイムなOTP傍受や異常な認証パターンを検知する仕組みの導入
不正広告経由でブラウザに実行ファイルを組み立てさせる手口
不正広告(マルバタイジング)を通じて、被害者のブラウザ上で実行ファイルを動的に組み立てさせる攻撃手法。単一の不正ファイルをダウンロードさせるのではなく、正規のBunランタイム環境や設定情報、疑似乱数ストリームをブラウザ側で組み合わせることで、従来のハッシュ値ベースの検知を回避します。
主要なTTP
不正広告およびクローキングを用いたランディングページへの誘導
ServiceWorkerやSharedWorkerを利用したブラウザ内でのコンポーネント取得と処理
正規のBunランタイムをベースとした実行ファイルの動的アセンブル
セッションごとに異なる乱数や構成を用いたファイルハッシュの動的変更
対象となる組織・利用者
従業員の日常的なウェブブラウジングを監視する必要がある組織、および広告経由でのマルウェア感染リスクを懸念する情シス担当者。
推奨される防御アクション
信頼性の低い検索広告やリンク経由からのソフトウェアダウンロードを避けるよう従業員へ注意喚起する
単一のファイルハッシュに依存しない、通信全体(ランディングページからServiceWorker、設定取得までのチェーン)を対象とした検知・防御を検討する
エンドポイントセキュリティ(EDR等)を活用し、不審な挙動の監視を強化する

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■ 注目事例
ムラウチドットコム、不正アクセスで情報漏洩
📰 過去報告:7/20, 7/24
株式会社ムラウチドットコムは、同社が運用する一部システムが第三者からの不正アクセスを受け、顧客の個人情報が漏洩した痕跡が確認されたと公表しました。決済情報やID・パスワードは別システムで管理しており影響はないとしています。
国内の企業や団体を標的とした不正アクセスによる情報漏洩が相次いでいます。アクセス権限の最小化やシステム間のネットワーク分離など、改めて安全管理措置の点検が求められます。
攻撃手法(確認済み)
公表文では第三者からの不正アクセスとされていますが、具体的な侵入経路や手口についての詳細は記載されていません。
攻撃手法(推測)
社内システムの障害発生時の復旧作業中に不正アクセスの痕跡が発見されていることから、外部公開されているWebアプリケーションやリモートアクセス経路の脆弱性を突いた侵入、あるいは認証情報の不正利用の可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開している社内システムやECサイト関連のサーバーに脆弱性が存在しないか定期的にスキャンしているか
リモートアクセスや管理画面へのアクセスに対して多要素認証(MFA)が導入されているか
システム障害発生時のログ監査や不正アクセスの早期検知体制が整備されているか
ニデック、Webサイトへの不正アクセスを公表
📰 過去報告:7/22
ニデックが運営するWebサイトに対して、第三者による不正アクセスの痕跡が確認されました。同社は外部専門機関と協力して影響範囲や情報漏洩の有無を調査中であり、一部の会員情報にアクセスされた可能性があることを確認しています。
7/22 報告の他社事例と同様、Webサイトへの不正アクセスによる会員情報の漏洩懸念が発生しています。自社Webサービスの管理状況や脆弱性対策の再確認が推奨されます。
攻撃手法(確認済み)
公表文では第三者によるWebサイトへの不正アクセスの痕跡が確認されたとされていますが、具体的な侵入経路や攻撃手法については明記されていません。
攻撃手法(推測)
Webサイトを標的とした不正アクセスであることから、公開Webアプリケーションの脆弱性(SQLインジェクションやOSコマンドインジェクション等)の悪用、あるいは管理画面等の認証情報の不備や漏洩を突いた侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で公開しているWebアプリケーションやCMSに既知の脆弱性が残っていないか
Webサーバや管理画面へのアクセス制限(IP制限や多要素認証)が適切に実施されているか
会員情報などの機密データを格納するデータベースへのアクセスログが監視されているか
WAF(Webアプリケーションファイアウォール)等の防御策が導入・稼働しているか
ジェイアール名古屋タカシマヤ、不正アクセスの追加調査結果を公表
ジェイアール東海髙島屋は、アルバイトスタッフ管理システムに対する不正アクセスについて追加調査結果を公表しました。詳細調査により影響範囲が7,582人分に拡大した一方、現時点では個人情報の外部流出を示す痕跡は確認されていないとしています。
攻撃手法(確認済み)
外部システムであるアルバイト応募受付用サーバーにおいて、サーバー管理用ソフトウェアのセキュリティ上の脆弱性が悪用された。
攻撃手法(推測)
サーバー管理用ソフトウェアの既知の脆弱性(未パッチの状態)に対して、インターネット経由で攻撃コードが実行され、システムへ不正アクセスが行われた可能性があります。
自組織チェックポイント
外部公開しているサーバーや管理用ソフトウェアに適用されているパッチの管理が適切に行われているか
サーバーの管理画面や管理用ツールがインターネットから直接アクセスできないように制限されているか
外部システムと内部ネットワークが適切に分離・ファイアウォールで保護されているか
不要となった古いログデータや個人情報が適切に削除・匿名化されているか
ナカバヤシ、製品サイト不正アクセスで第2報
📰 過去報告:7/22
ナカバヤシは、運営する製品紹介サイト「REVEX」に対する不正アクセス及び改ざんに関する第2報を公開しました。当初は個人情報を保有していないとしていましたが、その後の調査で問い合わせフォームに寄せられた個人情報約3,600件が保管されていたことが判明し、漏えいの可能性を否定できないとしています。
7/22 報告の他社事例と同様、Webサイトへの不正アクセスによる情報漏洩の懸念事例です。自社サイトや各種フォームの管理状況の再点検が求められます。
攻撃手法(確認済み)
公表文ではサイトへの不正アクセスおよび改ざん、不正アクセスの痕跡が確認されたとされていますが、具体的な侵入経路や脆弱性については明記されていません。
攻撃手法(推測)
サイト上で意図しない不審な画面が表示されたことや改ざんが確認されていることから、Webアプリケーションの脆弱性(SQLインジェクション、OSコマンドインジェクション、あるいはCMS等の脆弱性)を突かれた侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社が公開しているWebサイトや問い合わせフォームに既知の脆弱性が残っていないか
Webアプリケーションの入力値検証やセキュリティパッチの適用が適切に行われているか
不要になった個人情報や古いデータがWebサーバ上に長期間保管されていないか
外部公開サーバに対する改ざん検知やアクセス監視が導入されているか
くーみんテレビ、メールサービス不正アクセス公表
📰 過去報告:7/24
株式会社CRCCメディア(くーみんテレビ&はっぴとすビジョン)は、利用しているJCOMおよびKDDIのメールシステムに対する不正アクセスにより、お客様のメールアドレスが第三者に取得されたと公表しました。パスワード等の漏洩は確認されていないとしています。
7/24報告の他社事例と同様、メール関連の不正アクセスによる情報漏洩が続いています。認証強化やアクセスログの点検など、メール環境の管理徹底が必要です。
攻撃手法(確認済み)
上位事業者であるKDDIのメールシステムに対する不正アクセスにより発生したものであり、同社システムの脆弱性や不正アクセス経路を突いた攻撃によるものとされています。
攻撃手法(推測)
外部ISP事業者のメールシステム基盤を標的としたゼロデイ脆弱性の悪用、あるいは外部公開されている管理機能の不正利用の可能性があります。
自組織チェックポイント
外部委託しているクラウドサービスやメールシステムのサプライチェーンリスクを把握しているか
利用中の外部サービスにおけるインシデント発生時の通知・エスカレーション手順が確立されているか
漏洩したメールアドレスを狙ったフィッシングメールや標的型攻撃に対する警戒を従業員に周知しているか

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この内容は 2026-07-26 に配信されました。