2026-08-05(水)配信
セキュリティ脅威情報
本日の内容(全13件)
■ 要対応(4件)
Apache Tomcatにおける機密データの暗号化不備の脆弱性
⚠️ [継続注意] Ruby on Rails脆弱性、ASMが個別案内
npm脆弱性連鎖で多数のパッケージが改ざん被害
PhaaS「Greatness」がデバイスコード型フィッシング機能を追加
■ 脅威動向(4件)
IBM Langflow におけるコードインジェクション脆弱性
FlowiseにおけるCSVエージェントのプロンプトインジェクションによるリモートコード実行の脆弱性
Black Hat USA 2026に見るAIの脅威トレンド
VPS.orgテンプレートに複数脆弱性
■ 注目事例(4件)
マルキユー、ECプラットフォームへの不正アクセスで個人情報漏洩の可能性
オーミケンシへのランサムウェア攻撃、リークサイト掲載も実データ非公開
セシール、委託先サイバー攻撃による情報漏えい受けて対策強化
中部電力、不正アクセスで連絡先等流出の可能性
■ レポート・解説(1件)
フォーティネット調査、サイバー攻撃後に幹部処分が50%
■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
KEV Apache Tomcatにおける機密データの暗号化不備の脆弱性
Apache Tomcatに機密データの暗号化が欠落している脆弱性が含まれており、EncryptInterceptorのバイパスを許容してしまう問題が存在する。本脆弱性はCISAのKnown Exploited Vulnerabilitiesカタログに追加されており、すでに悪用が確認されている。CISAは2026年08月07日までの対応を推奨している。
なぜご自身の組織で確認すべきか 広く普及しているApache Tomcatにおける既知の悪用脆弱性(KEV登録)であり、早急な影響調査とパッチ適用が必要なため。
攻撃手法(確認済み)
攻撃者によってEncryptInterceptorがバイパスされ、本来暗号化されるべき機密データが露出または不正に読み取られる可能性がある。
自組織チェックポイント
ベンダーの指示に従い、CISAのBOD 26-04およびフォレンジックトリアージ要件に準拠して適切な緩和策を適用すること。クラウドサービスを利用している場合も同様にBOD 26-04のガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
⚠️ [継続注意] Ruby on Rails脆弱性、ASMが個別案内
📰 過去報告:8/3
Ruby on Railsの重大脆弱性「KindaRails2Shell」(CVE-2026-66066)が公開されたことを受け、GMOサイバーセキュリティ byイエラエ社は「GMOサイバー攻撃ネットde診断 ASM」において影響評価を実施しました。利用顧客全体への注意喚起に加え、Railsの利用を検出した顧客に対して個別の案内配信を行っています。
8/3 報告の同一 CVE(CVE-2026-66066)について、セキュリティ企業による影響評価や個別案内等の対応が拡がっています。未パッチ環境は至急対策を推進してください。
なぜご自身の組織で確認すべきか 広く利用されるWebフレームワークRuby on Railsにおける緊急(Critical)の脆弱性であり、該当環境での迅速な確認と対応が必要なため。
npm脆弱性連鎖で多数のパッケージが改ざん被害
キーバリュー保存用ライブラリ「Keyv」の改ざん版を発端として、npmレジストリ内の数百に及ぶパッケージが連鎖的に汚染されるサプライチェーン攻撃が発生しました。インストールスクリプトを利用して認証情報や秘密鍵を窃取するほか、npmの公開権限を用いて自動的にさらなるパッケージを改ざんするワームとしての挙動が確認されています。
なぜご自身の組織で確認すべきか npmエコシステム全体に波及するワーム型のサプライチェーン攻撃であり、開発環境やCI/CD基盤への直接的影響があるため。
PhaaS「Greatness」がデバイスコード型フィッシング機能を追加
📰 過去報告:8/1
商用フィッシングキット(PhaaS)の「Greatness」が、MFAをバイパスして認証トークンを窃取する「デバイスコード型フィッシング」のサポート機能を追加したことが報じられました。これにより、Microsoft 365などのアカウント乗っ取りを狙う攻撃がさらに巧妙化しています。
8/1 報告のデバイスコードフィッシング急増の動きに関連し、主要PhaaaSでの機能実装が確認されました。MFA導入環境でも注意が必要です。
なぜご自身の組織で確認すべきか M365等のクラウド基盤におけるMFAを突破するデバイスコードフィッシング攻撃が拡大しており、条件付きアクセス等の設定見直しが必要なため。
■ 脅威動向
KEV IBM Langflow におけるコードインジェクション脆弱性
📰 過去報告:8/4
IBM Langflowにはコードインジェクションの脆弱性が存在し、認証されていない攻撃者がデフォルトの展開環境において完全なリモートコード実行を達成するおそれがある。CISAは本脆弱性を既知の悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)に追加しており、組織に対するリスクが極めて高い。CISAは2026年08月07日までの対応を推奨している。
8/4報告の他製品事例と同様、深刻度の高い脆弱性の公表が相次いでいます。利用中のソフトウェア資産の状況確認と迅速な対策を推奨します。
対象ソフト
Langflowは、AIアプリケーションやLLMワークフローを構築するためのオープンソースのビジュアルフレームワークである。
影響
認証されていない攻撃者によるリモートコード実行およびシステムへの不正アクセスが起きる可能性がある。
対応策
ベンダーの指示に従い緩和策を適用すること。クラウドサービスについてはBOD 26-04のガイダンスに従い、緩和策が利用できない場合は製品の使用を中止すること。
脆弱性 FlowiseにおけるCSVエージェントのプロンプトインジェクションによるリモートコード実行の脆弱性
📰 過去報告:7/31
FlowiseのCSVエージェントノードにおいて、不十分な入力サニタイズに起因する深刻なコードインジェクションの脆弱性が存在する。攻撃者はプロンプトインジェクションを利用してLLMに応答させ、ブラックリスト方式のバリデーターを回避する悪意あるPythonスクリプトを生成させることができる。サンドボックス化されていないPyodide環境上でコードが実行されるため、認証なしでサーバーの権限で任意のコードが実行される危険性がある。Trend MicroのZero Day Initiativeにより発見された。
7/31 報告の事例と同様、コード生成・処理時の入力検証不備を狙ったコードインジェクション事例です。AI関連ツールや開発環境における入力検証・サンドボックス構成の見直しを推奨します。
対象ソフト
Flowiseは、LLM(大規模言語モデル)を用いたチャットフローやAIアプリケーションをビジュアルなUIで簡単に構築・オーケストレーションするためのオープンソースプラットフォームである。
影響
認証不要の遠隔からの攻撃によってサーバー上で任意のコードが実行され、システムが乗っ取られるや機密データが窃取される恐れがある。
対応策
flowise および flowise-components をバージョン 3.1.3 以降にアップグレードすること。
Black Hat USA 2026に見るAIの脅威トレンド
LLMやAI技術を活用したセキュリティ研究や脆弱性の発見、エクスプロイト開発の自動化・高速化が急進しています。パッチ公開直後に攻撃コードが生成されるリスクが現実味を帯びてきています。
主要なTTP
LLMを活用したChromeやAndroidなどのロジックバグの自動発見
LLMの思考パートナー化によるカーネルエクスプロイト開発の高速化
パッチ適用前後のバイナリ比較によるパッチリバーシングの自動化
対象となる組織・利用者
ソフトウェアやネットワーク機器、VPN製品などを運用し、迅速なパッチ適用体制を求められるすべての組織。
推奨される防御アクション
脆弱性情報やパッチが公開された際、検証期間を短縮して即座に適用できる体制の整備
インターネットに露出する管理インターフェースやVPN装置の厳格なアクセス制限
AIを用いた攻撃手法の高度化を前提とした多層防御の見直し
VPS.orgテンプレートに複数脆弱性
📰 過去報告:8/4
VPS.orgが提供するone-click deploymentテンプレートに複数の脆弱性が存在することが、JVNおよびCERT/CCのアドバイザリにより公表されました。
8/4 報告の他社事例と同様、IPAやJPCERT/CCから脆弱性注意喚起が公表されています。利用中環境のアドバイザリ確認を推奨します。
主要なTTP
one-click deploymentテンプレートにおける複数脆弱性の存在
CERT/CCおよびJVNによる脆弱性情報の注意喚起
対象となる組織・利用者
VPS.orgのone-click deploymentテンプレートを利用して仮想環境やアプリケーションを展開している組織。
推奨される防御アクション
JVNおよびCERT/CCのアドバイザリを確認する
該当テンプレートを利用している環境の洗い出しと対策の実施
■ 注目事例
マルキユー、ECプラットフォームへの不正アクセスで個人情報漏洩の可能性
📰 過去報告:8/4, 8/3
マルキユー株式会社は、同社が利用するECプラットフォームシステム「ショップサーブ」(提供元:株式会社Eストアー)のサーバーに対する外部からの不正アクセスにより、顧客の個人情報およびクレジットカード情報の一部が流出した可能性があると公表しました。システム提供元の調査でサーバー上での不正プログラムの実行が判明しています。
8/4報告のデザインフィル事例等と同様、ECプラットフォーム「ショップサーブ」の不正アクセスに伴う利用企業の被害です。同システム利用環境では対応状況や被害影響の確認が推奨されます。
攻撃手法(確認済み)
外部のECプラットフォームシステム(ショップサーブ)のサーバー上で不正なプログラムが実行されていたことが判明していますが、具体的な侵入経路や脆弱性の詳細は当事者の公表文からは不明です。
攻撃手法(推測)
プラットフォームのサーバー上で不正プログラムが長期間実行されていたことから、Webアプリケーションの脆弱性(SQLインジェクションやOSコマンドインジェクション等)を悪用した侵入、あるいは管理権限の不正奪取によるバックドア設置の可能性があります。
自組織チェックポイント
自社で利用しているクラウドサービスやECプラットフォーム等のサプライチェーン上のセキュリティ体制を確認しているか
外部公開しているWebアプリケーションやサーバーに既知の脆弱性が残っていないか
管理画面へのアクセス制限や多要素認証(MFA)が適切に導入されているか
従業員や顧客のパスワード流出を想定した注意喚起・パスワードポリシーの徹底を行っているか
オーミケンシへのランサムウェア攻撃、リークサイト掲載も実データ非公開
📰 過去報告:8/3
オーミケンシは、ランサムウェアによるシステム障害に関する最終報を発表しました。VPN経由の不正アクセスにより外部クラウドへのデータ送信が確認されたほか、リークサイトに社名等が掲載されたものの、実データの公開は確認されなかったとしています。
8/3 報告の他社事例と同様、ランサムウェアによる被害が発生しています。侵入経路となったVPNなどの認証強化や脆弱性対策が急務です。
攻撃手法(確認済み)
不正に取得された認証情報を利用したVPN経由の侵入が確認されています。また、特定のサーバへの侵入後、外部サービスを利用した遠隔操作経路が構築された可能性や、外部クラウドストレージサービスへのデータ送信が確認されています。
攻撃手法(推測)
VPNアカウントの認証情報が何らかの原因(フィッシングや他サイトからのクレデンシャルスタフィング等)で事前に窃取され、多要素認証が未導入であったために不正ログインを許した可能性が考えられます。
自組織チェックポイント
VPN接続において多要素認証(MFA)が強制されているか
VPNアカウントの利用状況や不要なアカウントの棚卸しが定期的に行われているか
外部クラウドストレージへの大量データ送信などを検知する監視体制があるか
従業員や元従業員の個人情報・マイナンバーを取り扱うサーバのアクセス権限は適切に管理されているか
セシール、委託先サイバー攻撃による情報漏えい受けて対策強化
📰 過去報告:8/4
株式会社セシールは、FAX送信業務を委託していた日本テレネットが受けたサイバー攻撃に関連し、委託データの残存により顧客の個人情報が漏えいした可能性があると発表しました。これを受け、同社は業務委託先の見直しを完了し、選定基準や管理体制の強化を進めています。
8/4 報告の他社事例と同様、業務委託先を経由した個人情報漏洩が発生しています。委託先におけるデータ保管・消去ルールの遵守や管理体制の再確認が必要です。
攻撃手法(確認済み)
委託先である日本テレネットが受けたサイバー攻撃(ランサムウェア型)に伴い、廃棄済みとされていたバックアップデータがシステムの管理サーバに残存していたことで情報が漏えいした。
攻撃手法(推測)
日本テレネットへの攻撃はランサムウェアによるものと報じられており、ネットワーク遮断やシステム障害が発生したことから、委託先のセキュリティ脆弱性やマルウェア感染を起点としてデータが侵害されたと考えられます。
自組織チェックポイント
自社が業務委託先へ提供しているデータの管理状況や廃棄プロセスを把握しているか
委託先からの「廃棄証明書」の受領だけでなく、実際のデータ消去や管理状況の実態を確認・監査する仕組みがあるか
委託先でセキュリティインシデントが発生した際の迅速な報告・連携ルートが確立されているか
委託先におけるバックアップデータの保管ポリシーやセキュリティ対策を確認しているか
中部電力、不正アクセスで連絡先等流出の可能性
📰 過去報告:7/29
中部電力は、利用する一部システムに対する不正アクセスにより、役職員の電子メールおよびグループの連絡先情報が外部に漏えいした可能性があると公表しました。電力供給や電気・ガスのお客様情報への影響は確認されていません。
7/29 報告の中電不動産に続き、中部電力グループ内でのインシデント公表となりました。グループ全体でのアクセス管理や監視体制の再点検を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
システムに係る資格情報(アカウント情報)が不正に利用され、電子メールおよび連絡先情報が不正閲覧された。
攻撃手法(推測)
漏えいした資格情報は、フィッシング攻撃、パスワードリスト攻撃、あるいは認証情報の管理不備などを経由して取得された可能性があります。
自組織チェックポイント
外部からアクセス可能なシステム(メールシステム等)において、多要素認証(MFA)が強制されているか
推測されやすいパスワードの利用を防ぐポリシーや、漏洩パスワードの検知仕組みが導入されているか
アカウントの不審なログイン挙動(海外からのアクセスや異常なアクセス頻度など)を検知・遮断するモニタリングが行われているか
■ レポート・解説
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この内容は 2026-08-05 に配信されました。