2026-10-13(火)配信

セキュリティ脅威情報

■ 要対応(緊急度が高く、多くの組織で対応が必要な事案)
SonicWall SMA 1000の脆弱性、パッチ公開後に悪用の試みを観測
SonicWallはSecure Mobile Access (SMA) 1000アプライアンスに存在するクリティカルな脆弱性 CVE-2026-102255 のパッチを公開しました。しかし公開直後から、同脆弱性を狙う悪用試行が脅威インテリジェンス企業によって観測されています。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織でSonicWall SMA 1000アプライアンスを運用している場合、直ちに修正パッチの適用状況を確認する必要があるため。
BricksforgeプラグインのCVSS 10.0脆弱性が悪用被害
WordPressのプラグイン「Bricksforge」に存在する重大な脆弱性(CVE-2026-85097)が、実際の攻撃で積極的に悪用されているとセキュリティ企業が報じました。認証不要でリモートから任意のPHPコードを実行されるおそれがあります。
なぜご自身の組織で確認すべきか自組織のWordPress環境でBricksforgeプラグインを利用している場合、直ちに修正版への更新と不正ファイルの有無を確認する必要があるため。

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■ 脅威動向
脆弱性Progress MarkLogic Serverにおける複数の重大な脆弱性(計5件)
Progress MarkLogic Serverにおいて、認可不備、XQueryインジェクション、権限昇格、不正なスコープでのバックアップ・リストア操作、およびセッション状態の分離不十分に関する複数の重大な脆弱性が存在し、計5件のCVEが確認されている。CVSS基本値が最高9.9を示す脆弱性では、権限を持つリモート攻撃者が永続的な不正管理者アカウントを作成し、サーバーに対する完全な管理権限を掌握するおそれがある。
対象ソフト
Progress MarkLogic Serverは、大量の非構造化データを統合・管理するために使用されるエンタープライズ向けのNoSQLデータベース管理システムである。
影響
攻撃者によって、サーバーの完全な管理者権限の奪取、サーバーサイドでのコード実行、セキュリティクリティカルなデータの不正アクセスや改ざん、および認証済みセッションの侵害が発生する可能性がある。
脆弱性Red Hat Quarkus REST Data Panache におけるセキュリティ制御バイパスの脆弱性
Red Hat Quarkus REST Data Panacheにセキュリティ制御のバイパスに関する脆弱性が存在する。開発者が@MethodPropertiesを用いて特定の操作をカスタマイズする際、セキュリティロールを明示的に再宣言しないと、コードジェネレータがクラスレベルのセキュリティ要件を暗黙的にドロップしてしまう。これにより、影響を受けるエンドポイントがデフォルトで認証不要のアクセス許可状態となり、攻撃者が認証なしで不正にアクセスすることが可能となる。
対象ソフト
Quarkusは、Javaエコシステム向けのKubernetesネイティブなJavaフレームワークであり、主にマイクロサービスやクラウドネイティブアプリケーションの開発で利用される。
影響
認証されていない攻撃者によって、機密情報の漏洩やデータの不正な変更などの影響が生じるおそれがある。
CyberXero、AIエージェントを活用した侵入キャンペーン
ロシア語圏のサイバー犯罪グループ「CyberXero」が、AIエージェントやClaude Codeを活用してWordPressやウクライナの重要インフラなどを狙う初期アクセスキャンペーンを展開していると報じられました。本キャンペーンにより、ウクライナの個人に関する62万8,000件以上の記録が流出したとみられています。
脅威の概要
ロシア語圏の初期アクセスブローカー「CyberXero」による、AIエージェントやClaude Codeを統合した侵入キャンペーンです。WordPressやEコマースプラットフォームを狙った自動化されたグローバルキャンペーンと、ウクライナの重要インフラを狙った手動の標的型キャンペーンの2つのパイプラインを実行しており、悪用された脆弱性等を用いた不正アクセスやウェブシェルの展開が行われていると報告されています。
主要なTTP
wp2shell(CVE-2026-63030、CVE-2026-60137)およびSupport BoardのSQLインジェクション脆弱性(CVE-2026-4815)を悪用したWordPressサイトへの侵入
Claude Codeと51の専門エージェントを用いたスキャン・脆弱性連鎖・偵察・事後搾取の実行
PentAGIを用いたCobalt StrikeとAIプロバイダAPIの連携によるペイロード生成とペネトレーションテストの実行
露出したRedisサーバーの悪用による侵害
コンテキストエンジニアリングとセッションリセット技術によるAIモデルの制限回避
対象となる組織・利用者
WordPress、Magento、PrestaShopなどのCMSやEコマースプラットフォームを運用している組織、およびインターネットにRedisサーバーを露出させている組織。
推奨される防御アクション
wp2shell関連の脆弱性(CVE-2026-63030、CVE-2026-60137)やSupport Boardの脆弱性(CVE-2026-4815)に対する修正を適用する
WordPressサイトに不正な管理者アカウントが作成されていないか確認する
インターネットにRedisサーバーが露出していないか確認し、露出している場合はアクセス制限や~/.ssh/authorized_keysの不審なエントリを点検する
JPCERT/CC、国内組織の不正アクセスに関する注意喚起
JPCERT/CCは10月9日、国内組織で相次ぐ不正アクセスに関する注意喚起を発表しました。既知の脆弱性の探索やAPIの悪用、MetabaseのSQLインジェクション、WebサーバへのWebシェル設置などの確認されている攻撃手口と、それに対する対策を推奨しています。
脅威の概要
JPCERT/CCが国内組織で確認されている複数の不正アクセス手口について注意喚起を行ったものです。さまざまなソフトウェアの既知の脆弱性探索、公開アプリの解析や窃取されたAPIキーによる管理用APIへの不正操作、MetabaseのSQLインジェクション、アプリケーションサーバへのWebシェル設置などが確認されています。
主要なTTP
さまざまなソフトウェアの既知の脆弱性や管理不備の探索と悪用試行
公開スマートフォンアプリの解析によるAPIエンドポイントやキーの特定
画面操作では実行できない内部APIへの不正リクエストやNoSQLインジェクションによるアカウント情報特定
他のシステムの侵害で窃取したAPIキーの使用
公開Webサーバからアクセス可能なアプリケーションサーバへのWARファイルの設置
対象となる組織・利用者
インターネット経由で公開しているシステム、API、およびソフトウェアの脆弱性を管理している組織。
推奨される防御アクション
APIへのアクセスに単位時間あたりのリクエスト件数制限やレート制限を設定する
非公開APIを含む各APIエンドポイントでアクセス制御を行い、必要最小限の権限と適切な有効期限を設定する
ソフトウェアの既知の脆弱性に対する修正済みアップデートを適用する
業務上必要のない管理機能などのインターネット公開を停止する
■ 注目事例
🔄 [続報] ローソンIDとアプリ予約に不正アクセス、個人情報が漏えい
📰 過去報告:10/10
ローソンは、「ローソンID」および「ローソンアプリ予約」が不正アクセスを受けたと発表しました。アプリ関連のシステムが不正利用され、利用者本人に情報を表示するためのセキュリティ機構を第三者に不正利用されたことで情報が流出したとしています。ローソンIDではメールアドレスや氏名など約215万件、アプリ予約では氏名や電話番号、クレジットカード番号の一部などが対象となったとのことです。
10/10 報告分の続報です。
攻撃手法(確認済み)
ローソンアプリ関連のシステムが不正に利用され、アプリ上で利用者本人に情報を表示するためのセキュリティ機構に第三者から不正アクセスがあったとされています。
攻撃手法(推測)
利用者向けアプリやAPIのエンドポイントにおいて、認証不備やアクセス制御の不備を突いた不正リクエストにより、本来表示されるべきでない他人の情報が不正に取得された可能性があります。
自組織チェックポイント
自組織が提供する利用者向けアプリやAPIにおいて、認証・認可の不備により他人の情報が不正に閲覧されないようアクセス制御が適切に実装されているか
アプリ関連システムのアクセスログや通信を監視し、不審な挙動を検知できる体制になっているか
教育産業、M365アカウント不正アクセスで最終報
教育産業株式会社は、従業員のMicrosoft 365アカウントへの不正アクセスに関する最終報を発表しました。フィッシングメールにより認証情報が窃取されたと推測されており、メール情報の一部が閲覧された可能性や、取引先担当者の情報が漏えいした可能性があるとしています。
攻撃手法(確認済み)
従業員1名が利用するメールアカウントから取引先宛への不審メールの送信をきっかけに発覚。外部専門家の調査により、Microsoft 365アカウントへの第三者による不正アクセスが判明した。
攻撃手法(推測)
フィッシングメールによってMicrosoft 365アカウントの認証情報が入力され、窃取されたと考えられます。
自組織チェックポイント
Microsoft 365などのクラウドサービスにおいて、多要素認証(MFA)が強制または適切に有効化されているか
社員宛てのフィッシングメールや不審なログイン試行を検知・ブロックする対策が講じられているか
クラウド上のアカウントから不審なメール送信が行われていないか監視態勢が整っているか
サンパレス六甲、利用クラウドでランサム被害の可能性
📰 過去報告:10/9
株式会社関西新生活互助会が運営するサンパレス六甲は、商品制作管理に利用しているIDCフロンティアのクラウドサービス「IDCFクラウド」において第三者によるランサムウェア攻撃が発生したと公表しました。これにより、商品制作に用いる撮影データや顧客等の個人情報が外部へ流出した可能性を否定できない状況となっていますが、現時点で情報の流出や二次被害は確認されていません。
10/9 報告のIDCフロンティアの事例と同じく、「IDCFクラウド」へのランサムウェア攻撃に起因する公表です。同サービスを利用中の組織は影響の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
利用しているクラウドサービス「IDCFクラウド」において、第三者によるランサムウェア攻撃が発生したとされていますが、自組織側の具体的な侵入経路については明記されていません。
攻撃手法(推測)
クラウド事業者側(IDCフロンティア)の環境や管理コンソール、あるいはクラウド上の仮想基盤に対してランサムウェア攻撃が仕掛けられた可能性があります。
自組織チェックポイント
クラウドサービス上で保管している重要データについて、オンライン環境から隔離された別の場所にバックアップが保管されているか
ヤマハ発動機、委託先サーバーへの不正アクセスで会員情報漏えいのおそれ
📰 過去報告:10/11
ヤマハ発動機は、運営するコミュニティーサイト「YAMAHA PAS Life」の基盤システムを提供するコミューン社から、同社管理のサーバーへの不正アクセスにより、約1,600名分の会員情報が閲覧・取得された可能性があるとの報告を受けたと発表しました。自社システムへの不正アクセスは確認されていません。
10/11 報告の湖池屋の事例と同じく、委託先である「コミューン社」への不正アクセスに起因する公表です。同社サービスを利用中の組織は影響の確認を推奨します。
攻撃手法(確認済み)
外部委託先であるコミューン社が管理するサーバーへ外部からの不正アクセスが行われ、約1,600名分の会員情報が閲覧・取得された可能性が報告されていますが、具体的な侵入経路や手口の詳細については明記されていません。
攻撃手法(推測)
クラウドサービスやSaaS基盤を提供する外部サーバーへの不正アクセスであることから、プラットフォーム上の脆弱性の悪用、あるいは管理アカウントの認証情報漏えいや不正利用を起点とした侵入の可能性があります。
自組織チェックポイント
クラウドサービスや外部委託先が管理するシステムにおいて、アクセス権限や認証設定が適切に管理されているか
外部委託先におけるセキュリティインシデント発生時の報告体制や連携手順が確立されているか
■ レポート・解説
個人情報保護委員会、大規模漏えい踏まえ適正管理を注意喚起
個人情報保護委員会は、大規模な漏えい等事案を踏まえ、個人情報取扱事業者に対して適正な取扱いを呼びかける注意喚起を発表しました。利用目的の達成に必要な範囲を超えた不要なデータの保有や、遅滞ない消去の徹底が不足することで事案が深刻化しているとし、保管している個人データの必要性を法令等の根拠とともに適切に確認するよう求めています。
発行元:個人情報保護委員会
注目理由:大規模な漏えい事案を踏まえた個人情報保護委員会からの注意喚起であり、自組織が保有する個人データの保管方針や不要データの消去体制を見直す契機となるため。
発行元の公開情報:https://www.ppc.go.jp/news/press/2026/261007_houdou/
警察庁、情報流出への注意と基本的対策の再点検を呼びかけ
警察庁はサイバー警察局便りにおいて、サイバー攻撃による情報流出事案が続発していると紹介しました。これを受け、企業・団体や個人に対して基本的なセキュリティ対策の再確認を呼びかけています。
発行元:警察庁
注目理由:警察庁が公開したサイバー警察局便りに基づき、組織における情報流出インシデントの傾向と、確認すべき基本的なセキュリティ対策を短時間で把握できるため。
発行元の公開情報:https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/pdf/R8_Vol.19cpal.pdf
個人AIエージェントの業務利用におけるアイデンティティ管理の課題
従業員が個人用のAIエージェントを企業システムに接続する動きが広がっています。OAuth認証やパスワード保存、APIキー、ローカル端末からのアクセスなどにより、管理者の把握しないところでエージェントが業務システムにアクセスするシャドーAIの課題が生じています。

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この内容は 2026-10-13 に配信されました。